03.15 無題

テスト結果。


テメェでも驚くくらいカンが外れまくったわ。
こんなんでもなんだかんだ補習やら入れて進級になんだろなァ……。
別にダブりてェわけじゃねェから感謝すべきかね。

伊豆の新しいGTはなんだアレ、メンドクセェ。
最後に8人埋まってもまず名前覚えてねェよ。
メモ見ても誰が足りないんだかさっぱり覚えてねぇわ。
同行者いる時はそっちにパスだな。
いねェ時は何となくのカン。あんま当たらん。

たまたま見たら「被害者を殺したのは拳銃じゃなくて日本刀」とかあったけど、間違えようがなくねェかその凶器。
銃創と刃物で切られた傷って間違えんのか普通。
後なんか俺が先頭の時はやたら切り裂き探偵が被害者になってんだが。
腐乱してたり手足なくなってたり。
どうせ最後に叩き切るんだからどうでもイイっちゃイイんだけど。

そういや九尾扇とか出てきたから何かと思ったら、狐連中が入ってたんか。
胡散クセェ事この上ねェけど、よく分からんから俺投票自体投げたし。
前の吸血鬼の時もだけど、こういうのだけ多数決ってなんなんだ。
生徒会長選挙とか学級会のノリかよ。
……入って二年経ってんのに相変わらず訳がわからん。

『もっしー』
「……ンだよテメェ、ヒマな時に相手してくれる連中もいねェほどハブられてんのか」
『協調性のねぇお前に言われたくないわマジ』
「喧しいな、何だよ。留年報告なら要らねェぞ」
『誰がだボケ。あー、じゃなくてハデ子さんいたじゃん』
「ハァ？誰だよ」

『あれだあれ、お前がチューガクの時付き合ってた』
「あー……んな名前で分かるか死ねよ」
『仕方ねぇだろ俺あの人の名前知らなかったんだから！』
「にしてももう少し分かりやすくしとけ！」
『無茶言うなよ、俺とりあえず化粧濃いハデな女ってしか覚えてなかったんだからさー』
「……否定はしねェけど、んで何」

『あ、そうそう、町でたまたま会って様変わりにビビった。何アレ』
「見てねェのに分かるか」
『ハデどころか地味になってんだよ。地味っつうかなんか普通のカワイイ系？俺最初全然気付かなくてさー、あっちから『ハルの友達だよね』って』
「テメェのアホ面とキンパは記憶に残りそうだしな……」
『ウルセェよハルとかかわいい呼ばれ方しやがってたクセに』
「ウッセバカ。ンで何だよたまたま会ったってだけの話だったら切るぞ」

『いや待て待て待て伝言伝言！』
「伝言？」
『お前と連絡取れないから一言だけ伝えてくれって』
「何」
『一浪したけどちゃんと今年大学入れたよ、そっちも色々頑張ってね。だと』
「……あっそ」
『――様変わりもビビったけどそっちもビビったわー。言っちゃなんだけどマトモな大学入る人に見えなかったし』
「……あっちが高三になる冬くらいに心入れ替えてマトモんなるって言ってた」
『あー。……で、マトモじゃないお前は一方的にフラれたと』
「半分合意だ死ね」

『やー、まあ人間って変わるモンだな。お前の頭変わってなさそうだけど』
「ウッセェよ、定時の出席日数足りなくてダブりそうなクセに」
『ちょ、何で知ってんだよ！』
「こないだワタナベが知り合い連中に一斉メールしてた」
『何アイツ有り得ねぇ。個人情報のローエイじゃん』
「ローエイとか書けねェヤツの情報漏れたって大した事ねェわな」

『んじゃ砂川書けんのかよ』
「書けるわけねェだろ、バカか」
『バカな事で威張んなよバーカ』
「あァバカだよ。俺はバカのまんま変わるわけもねェわ。テメェもだろ」
『……まーな』
「バカのまま生きてバカみたいにどうでもイイとこで死ぬだけだ」
『それまで好きに生きられたら万々歳、ってか』
「そういうこった」


『やっべぇ、俺らの人生楽しくね？』
「クズみたいに楽しいんじゃねェの？」
『違いねぇわ』